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丸山 結; 山野 憲洋; 工藤 保; 森山 清史; 杉本 純
JAERI-memo 08-127, p.269 - 275, 1996/06
TMI-2事故では、大量の溶融炉心が圧力容器下部ヘッドに移行したが、そこで溶融炉心が冷却され、事故が圧力容器内で終息した。残念ながら下部ヘッドにおける、溶融炉心の冷却メカニズムは未だ解明されていない。原研で進めている事故時格納容器挙動試験(ALPHA)計画では、平成8年度より圧力容器内溶融炉心冷却性実験を開始すべく準備を進めている。この実験では、テルミット反応により生成した酸化アルミニウムを溶融炉心模擬物として使用する計画である。熱損失、溶融炉心上部に形成されるフラストの成長速度に関する検討を行い、酸化アルミニウムの適用性、試験体の規模等を定めた。本検討から酸化アルミニウムの適用性を確認するとともに、溶融物の重量を50kg、試験体の直径を0.5mとすることとした。
丸山 結; 山野 憲洋; 森山 清史; H.S.Park*; 工藤 保; 杉本 純
NUREG/CP-0157, 2, p.161 - 172, 1996/00
原研の事故時格納容器挙動試験(ALPHA)計画において、圧力容器内溶融炉心冷却性実験を実施している。これまでに、テルミット反応により生成される酸化アルミニウムを溶融炉心模擬物として用いたスコーピング実験を2回実施した。実験後観察において、固化した酸化アルミニウムの表面が粗く、クラックが形成されたことを確認した。また、超音波技術を用いた測定から、実験容器と酸化アルミニウム固化物との間に1mm程度のギャップが存在することが明らかとなった。実験容器外壁で急峻な温度低下が観測された。このことは、実験容器と固化物との間に形成されたギャップ内に冷却水が浸入したことを示唆しているものと思われる。実験容器外壁の温度履歴から容器内面における熱流束を評価し、ギャップ内限界熱流束に関する既存の相関式と比較した。